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・東南亜マレーポリネシア系メラネシア系の土着民:祖霊神霊崇拝の探訪見聞 ・自然信仰に関わる珍談、奇談 ・自然信仰全般、特に私が関わるアフリカ土俗死霊崇拝の逸話 ・信仰に関わる人々の生き様など
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00:14:50
今の生業に関わってから、稀に己の霊体験を顧みる事が有る。

餓鬼の頃、家族で棲んで居った肋家の汲み取り便所で用を足して居ると、其の日は屋内に誰も居らない筈で有るのに、便所の戸を弱弱しく叩く音。焦燥に駆られながら尻を拭き、泡を食いながら戸を開けようとするが開かない。当時の家は肋家だけに便所の鍵は無く閉まる事は有り得ない。焦りに焦った挙句、嫌な音色のオルゴールが聞こえた途端、戸は開き急いで隣家に居る母の元に逃げた事。

もうひとつは、同じ肋家の六畳一間で家族五人並んで寝て居った真夜中、母の隣で寝る私は青白い光で目が覚めた。真夜中で有るのに、青白い光は母の鏡台を照らし、其の鏡台に母は座り込み時代にそぐわぬ白粉を顔に塗り付けて居る。呼ぼうと思ったが、急に恐怖に苛まれ布団に潜り数秒と経たぬ内、布団から顔を上げると青白い光は無く、漆黒の闇に小さな夜間灯。青白い光に照らされた鏡台の下で白粉を塗ったくって居った母は、横でスヤスヤと眠って居った。

以上ふたつの体験は、私が五歳前後の幼い頃のもので有り、実際は朧げな記憶で有る為に何とも云えない。

其れ以降、此れといった霊体験は無く十五歳に成長した私は、柔道を嗜み五輪選手を多々排出する世田谷・松陰神社に隣接する中高大一貫の、と或る高校へ進学した。柔道で勇名を全国に轟かせる一方、悪名の高さでも名を馳せた学校で有り、卒えたら末は官憲か極道かと云われる学校でも有った。武道で入学した者は、松陰の杜に隣接する松陰寮に入る。越境入学者が多く、寮生活は必須で有ったのだが、此の学校は戦前の右翼結社を母体とする気風から、軟弱を排除するが為に寮生活をする事で旧日本軍の様な仕来りを養わせる、といった狙いも有った。

一年目の寮生活は過酷を極めた。一部屋に二段寝台が二つ。初年生二名・二年生一名・三年生一名といった按配である。三年神様・二年平民・初年塵芥・・・。先輩への御奉公に加え、一日最低でも五時間から最高十時間に及ぶ柔道の稽古。奉公の仕方が悪いと、稽古後、寮の屋上へ集合を掛けられお決まりのヤキを散々喰らう。厳しい訓練と精神的な圧迫で、初年生は一様に痩せていく。喰っても喰っても痩せて、二か月で二十キロは痩せる。私の場合は三十五キロ減で在った。

少々話が反れてしまった。松陰寮という寮は、高校及び大学の学生を百名ほど収容出来る作りであり、当時にして築三十年ほどで、戦後間も無く建築された代物で有った。創設者は変質極まりなく、男の気概を常に求め、寮建設に際しても学生を動員したと聞いた。素人であるから、当然足場から落ちたりなぞ、建設中の事故も多発した様だ。また、建物の周囲には濠を構え、全ての部屋の窓には鉄格子が拵えて在った。云うまでも無く、逃亡阻止に加え飛び降り自殺なぞせぬ様にとの配慮。棲み始めた当初は、入った事を心の底から悔いたものだった。

棲めば都と俗に云うが、棲むのみに関しては慣れるのに然程時を要さなかった。ただ、慣れてくると嫌なものが目に入る様に成った。初年生は前述した様に自由を拘束されて居ったので、唯一の自由は「寝る時」「用足しの時」「地下洗濯場のひと時」、此の三つの時だけ。

或る日の晩、眠りに付く前に不図、横の壁に目を遣ると「死にたい」と「田舎に帰りたい」という薄く成った文字が目に入った。初年生同士で話をすると、皆々「俺のベッドの横にもある・・・」と一様に云う。「死んだ方が楽」「このまま寝て死ねないものか」「明日こそ屋上から飛び降りてやる」等々、昔の初年生の苦悶の跡が何処にも有った。

四か月が過ぎた初夏の蒸し暑い晩の事。激しい訓練で精魂尽き果て、蒸し暑さも忘れ死んだ様に眠りに付いた深夜、冷蔵庫の物静かな音が矢鱈耳に付き目が覚めた。ただ、その時点で目は覚めて居るが手足の自由が効かない。変な病に冒されたか!?と思ったのも束の間、寝台に誰か居る気配を感じた。向かいの寝台に居る初年生の仲間かと思ったのだが、急に凍り付く様な寒気を覚え、目は見えて居ないにも関わらず、痩せこけて粗末な布を纏って伸びに伸びた髪を晒した男女の区別が付かない何者かが、私の体に覆い被さってきた。此の世の者で無いと理解した途端、其の瘦せこけた風貌にも関わらず百キロを超すのでは無いか、と思われる化け物の重圧が圧し掛かり、息も絶え絶えに成った頃合、柔らかな声音で「そういう時は念仏を唱えるんよ・・」と聞こえ、必死に覚えの有る念仏を唱えたのでした。すると、重圧は徐々に退いて行き、終いには目も開き身体の自由も回復し起き上がり見回すと、しんと静まり返った室内に、当初聞いた冷蔵庫の音が物静かに鳴って居った。

先輩や同期の初年生に話して見ると、同様の経験をした者が何人か居た。更に、上階の大学寮でも、そんな事は日常茶飯事で在った様だ。後々聞いた話では、松陰寮の長い歴史の中で体罰で死んだ者や自殺者は数多居り、此れといった的な供養もされて居ない建物で有る事を知る。

其の様な金縛り体験を機に、私の媒体質は開花してしまった。爾後、ひと月に四・五回金縛りに悩まされた。

寮を出るまでは、同じ様な一体のに金縛られて居ったが、其れ以降は老若男女のあらゆるに金縛られた。珍しいところでは、複数の幼児の霊に金縛られ、其の間、延々と幼児の嬌声も同時に聞く上に、身体各所を触れまくられるという事も有った。

此れは、キューバへ移住しアフリカ由来の自然崇拝パロ信仰死霊契約をする迄、八年ほど継続したので有りました。

今思えば、あれだけ霊に金縛られて居たわけで、今の様に使役の方策を心得て居たならば、色々な面で人生が変わって居ったのではないか、と思う今日此の頃で御座います。

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