Yahoo!ブックマークに登録
・東南亜マレーポリネシア系メラネシア系の土着民:祖霊神霊崇拝の探訪見聞 ・自然信仰に関わる珍談、奇談 ・自然信仰全般、特に私が関わるアフリカ土俗死霊崇拝の逸話 ・信仰に関わる人々の生き様など
2017/03«│ 2017/04| 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 »2017/05
文字サイズ文字サイズ:大文字サイズ:中文字サイズ:小
--:--:--
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

Category:スポンサー広告│ コメント:--│ トラックバック :--
16:09:45
八十年代後半から、所謂「社会主義陣営」の崩壊が始まりました。ソビエト社会主義連邦共和国の最後の書記長ゴルバチョフがペレストロイカを推進し、連邦内の共和国が日々自治権を増し中央集権が薄れ行く中、東欧の衛星国家も続々と社会主義体制を捨て、独裁や半世襲が常套で在った国々は為政者を血祭に上げ、あれよあれよという間に東独ベルリンで東西に分裂する壁が人民の手によって破壊され、此処に社会主義国家陣営の終焉が齎された、と私は感じて居りました。

其の頃キューバに於いては、今迄共産圏の輝かしい過去・現在・未来なぞ、真実と虚偽を綯交ぜにした報道が流されて居りましたが、労働者の未来は順風満帆と誰もが思って居りました。ところが、ポーランドの「連帯」という反共産制グループが実権を握り、ルーマニアのチャウシェスク夫妻が国軍に捕われ即刻処刑。とどの詰まり、東独のホーネッカーは人民の罵詈雑言に恐れを成し尻捲り、無能な事後処理書記長を据えベルリンの壁崩壊に至る。此れ等の光景がテレビ報道され、余りの衝撃にキューバ人民は悲観に暮れて居りました・・。其れでも、アメ公の真隣で「アメ公に突き付けた匕首」と表現されたキューバは、ソ連にとって重要な事から、多大な援助と共に産業の要で有る砂糖を国際価格の二倍で買って頂いて居った為、バーターでせしめた大量の現物備蓄と燃料備蓄が有った事で、国内での配給が人民に行き届き、人民の生活は比較的安定を保って居りました。

ゴルバチョフの共産制解体に唾を吐き掛けたキューバのカストロ閣下は、其れでも独自の体制で社会主義を堅持する事を選択しました。ただ、其れまでソ連頼りの経済は、92年を機に一変しだしたのです。ソ連が完全に崩壊し輸出入が途絶え、燃料不足が革命後の経済制裁に拍車を掛けた結果、国内の工場が悉く停止。燃料無ければ車両も動かず電気供給も覚束ず、泣きっ面に蜂現象が蔓延し出しました。走る車両が皆無に近い首都ハバナ市内は真と静まりかえり、夜はと云えば節約停電で暗闇と成った街並み。云うまでも無くハイパーインフレが起こり、キューバペソは尻拭き紙の一歩手前まで参りました。

一方、私の信仰するアフロキューバの自然信仰は、一層需要を増したのです。先行きの見えぬ不安から、人民は的な強化を所望する様に成りました。配給統制に依る配給で有る食物が滞る不安、極度のインフレが蔓延りキューバペソが紙屑に成りつつ有る不安から、人民が所持しては成らない外貨を法を犯してまで所持する不安なぞ、其の他あらゆる統制経済に伴う不安が人民を襲い、其の不安を解消する為に、ヨルバ奴隷が齎したオリシャ信仰・イファ信仰、バントゥ奴隷のパロ信仰、フォン奴隷のアララ信仰(ヴドゥ)へ、人々が将来の不安解消を託した結果、信仰者の我々は神霊へ供物とする様々な獣(血のみ除いた獣肉)や現物、そして稀に現金なぞを有難く頂戴致しました。状況が状況なだけに、的な面を主体に浄化や各々への神霊からの助言。現実面ではアフリカの仕来り宛ら、同じ信仰者の救済という部族的な意識を前面に出で、困窮者には食物の援助を主体に相互扶助を強化したのです。

当時の私は、其の三年前辺りから日本の新聞記者や雑誌記者、同じくカメラマンなぞが取材の為にキューバに参り、通訳なんぞの生業が少々繁盛した為、貯えが出来るように成ったのも束の間、上述の状況から「キューバで内戦が起きる」といった風評に因り邦人のキューバ訪問が激減し、生業も儘ならず貯えを崩して行きましたが、最終的には当時信仰関係で下っ端で有った私は、死霊契約の際、契約死霊が判明すると夜半いそいそと墓地に出向き、死霊の眠る墓をスコップで暴いて頭蓋骨と大腿骨を主体に、指骨や腕骨なぞも序に頼まれ持ち帰るといった使い走りや、常に供犠と成る獣を捧げる際の四つ足獣を支える補佐役で得る獣肉と、同じく得る僅かな金銭に頼る部分に重きを置く様に成ったのです。

喰えても己一人なら問題無いのですが、其の数年前に別れた現地女房との間に幼い餓鬼が居りました。「元女房側の家族で何とかするだろう・・。」と己で己を安心させようと努力しましたが、異常に己の関係に心配を抱く性癖から、餓鬼の今後が心配で仕方無かったのです。何故なら、経済制裁の上にソ連が潰れ、物資が更に乏しくなったキューバで育ち盛りの大事な時期を逃せば、大きく成った頃合いに健康面で不具合が生じると、気が気で無かったのです。此れが転機と成り、後ろ髪を引かれる思いでキューバを去り日本へと帰りました。が、現実はそうそう甘く無く、十年弱日本を留守にした事で、慣れるまでに可成り時間を要した結果、当初の目的で有る餓鬼への物資や金銭的援助は、情けなくも其れから五~六年後の事に成りました・・・。

日本へ戻り、様々な事を致しました。キューバで日本の戦後の様な生活を少々経験した結果、戻った当初は不慣れでも、慣れたら何もかも楽で宝の山の様に思えたのです。当時、バブル景気は遠に去って居りましたが、まだまだ尾を引いて居ったが為、数年後には金銭面が安定し余裕が出るまでに成ったのです。しかし、私が死霊契約したバントゥの信仰を一時も忘れる事は無かった上に、幾ら日本が楽だと云っても死霊の援護と擁護が無かったら、余裕の有る生活なぞ無かったと思って居ります。問題は中途半端でキューバを後にした事で、契約死霊との共存や使役の面で大きな隔たりと不具合が有りました。

今の様にSNSなぞ無かった時代、キューバへ連絡するに電話回線しか無く、一分に途方も無い額を掛けて己のゴッドファーザーやホーリーブラザーへ電話して、死霊との今後を相談したが結果出ず、日本どころかアジアはヨルバもバントゥもヴドゥも皆無。最後の最後で、ゴッドファーザーが「何処か自然信仰が盛んな場を探せ。土俗が残って居るなら更に良し!必ず共通点が有るはずだ。」という言葉に合点がいった次第です。ただ、ゴッドファーザーも苦肉の助言で有ったと思うのです。アジア人のアフロキューバ信仰の実践者は周り見回しても私ひとりしか居らず、どうして良いか解らず適当も含まれて居ったと存じます。本来なら、余裕が出来た時点で私が戻るべきだったと、今では少々後悔して居ります。

其れからは、野暮用も兼ねた東南アジアのシャムを皮切りに、近隣諸国を己の研鑽に役立ちそうな呪術師、或いは死霊使いを求めて探索に励みました。最終的に落ち着いた地は、土俗や密林が大いに残るラオ。今は棲んで居っても、中途半端な発展に喜ぶ俄か成金だらけの、何かと鼻白む事ばかりのラオですが、当時は中々のものでした。呪術師死霊使いもナチュラルに授かった人物ばかりなので、先方は其の類の経緯を順序立てて人に話せない・・。其れ以前の問題点として、学から遠く離れた方々なので、話は無茶苦茶な方向に逸れる。数日滞在して、行動や性癖を己の目で確かめる、という方法のみでした。其れは其れで、可成り身に成ったのです。

共産革命で出遅れた感の有るラオ・ベトナム・カンボジア・ビルマは仕方無いですが、シャムやマレーやインドネシアは魅力的でした。マレーやインドネシアは、前者はイスラムが国教、後者は国教に認定されずともイスラムが大多数を占め国教の様なもの。両国とも、ボモ(マレー)ドゥクン(インドネシア)という呼称で呪術師死霊使いが存在するが肩身の狭い存在感でした。其の点、シャムは国教の小乗仏教に「まじない坊主」が居るくらい、大元のピー信仰(土着民間信仰)と小乗仏教が習合され、呪術師死霊使いも数多居る。ただ、数多居る為に探し方が不得手で在った当初は、道化者に散々悩まされました。一時期は、シャムは数多の呪術師死霊使いが居るが、十中八九似非者共だ、と決め付けて居ったほどで在ったのです。

一年ほど前に、シナ系マレー人に「シャム式ブドゥって知ってるか?」と問われました。私自身、シャムの呪術や呪物は把握して居りましたが、「どうせ似非の下らぬものであろう・・」と高を括って居りました。詳細は話せませぬが、シナ系マレー人や同じくシナ系新加坡人、台湾人や本土のシナ人が躍起に成って探す呪物がシャム呪物。騙されたと思って、シナ系マレー人に聞いた呪術師数人を訪ねて参りました。結果、アフリカのヴドゥに酷似した呪法や呪物を新ためて発見したのです。十数年前、あれだけ巡った土地で鼻白んだ経験が嘘の様な心持で御座います。探索するには資金も掛かりますが、此の様な出会いや運も味方に付けなければ成らい事を実感致しました。

私の基本はアフリカ・バントゥのパロ信仰。東南アジアでの経験は、己の研鑽に日々役立って居りますが、新しい発見に対し、未だに己の不足部分に気付かされるわけです。常に継続し、足腰が立たぬ日が来るまで実践が必要と切実に思う次第で御座います。

----------------------------------
土俗信仰のフィールドワーク
ニシヤマタケシ
www.khmersurin999.com
スポンサーサイト

Theme:スピリチュアル Genre:心と身体│ Tag:呪術師│ Tag:呪い│ Tag:キューバ│ Tag:│ Tag:神霊│ Tag:死霊使い│ Tag:アフリカ│ Tag:シャム│ Tag:信仰│ Category:実践│ コメント:--│ トラックバック :--
「ヴードゥー大全(壇原照和:著)」
image888.jpg
「ヴードゥー大全」 ハイチのヴードゥー教を主体に、習合されたアフリカの原始信仰及び呪術の集大成。私がキューバ編のバントゥー・パーロ信仰を監修させて頂きました。現在中古本のみですが・・・。 ※アマゾンにて購入可
土俗呪術随想録

khmersurin

Author:khmersurin
「土俗呪術奇譚」へようこそいらっしゃいました・・・。

DSCN0431.jpg ---ヨルバ族の信仰を主体に構成されバントゥ族の信仰も含まれる「アフロ・キューバ信仰協会」のメンバーです。
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ご質問などが有ればメールフォームにてどうぞ・・・。直接メール頂く事も可能です。 info@khmersurin999.com
最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
RSSリンクの表示
電子書籍:シックスサマナ
image999.jpg
「シックスサマナ」 電子書籍にて月二回発行される一風変わった海外移住促進誌です。「人を呪わば穴二つ」という探訪記を連載させて頂いて居ります。 ※アマゾン・キンドルストアで購入可
土俗呪術案内
アフリカ発祥の類稀な古来信仰、死霊を使役する呪いにて現世利益を得るお手伝いを致します。更に呪物の御提供も致して居ります。
リンク
QRコード
QRコード
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

  1. 無料アクセス解析
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。